ビフォー・ アフター 首都圏12カ所の駅ビルを運営するルミネ(東京・渋谷)は「小売業の心を持つデベロッパー」を目指してきた。この際に欠かせないのは、顧客の動向を教えてくれるルミネーカードだ。そのカードの運用効率が、会員数の増加とともに低下の一途をたどってきたため、一昨年11月に顧客情報分析システムを刷新した。 従来は、分析に時間がかかるうえに他店舗の動向も分からなかった。刷新後は入店している店舗を取り仕切るルミネの営業担当者である「フロアマスター」が自ら端末に向かい販売動向を分析できるようになった。現場で分析した販売動向は、その場でテナントへフィードバックできる。マップ分析と呼ばれる機能では、顧客の住所と地図を組み合わせて分析して、DM(ダイレクトメール)や鉄道内や駅構内の広告戦略の参考にするという鉄道会社の子会社らしい手法も使っている。 「駅の上にはルミネがある」――。首都圏にあるターミ