自民党は2日、「世襲」新人候補の立候補制限について、次の衆院選からの導入を見送る方針を固めた。次々回からの導入で調整する。 これにより、小泉元首相の次男、進次郎氏(神奈川11区)と臼井日出男・元法相の長男、正一氏(千葉1区)は、次の衆院選で公認されることになる。 同党の党改革実行本部(武部勤本部長)は、世襲制限が必要だとする最終答申を近く麻生首相に提出する予定だが、導入時期は明示しない方向だ。同本部の幹部は2日、「制限が次回からか次々回からかは、答申に書かない。麻生首相を縛るような内容にはしない」と語った。 世襲制限の次回衆院選からの導入には、小泉、臼井両氏の地元などが「一度公認を内定しながら、途中で取り消すのは認められない」と強く反発し、党執行部には同調する声も出ていた。制限導入の急先鋒(せんぽう)で首相に近い菅義偉選挙対策副委員長も「党は公認を内定した責任がある。次々回からにすべきだ」