「手抜き」「弁当のおかず」のイメージが強かった冷凍食品が変わりつつある。フランスのプレミアムブランドとして知られる冷凍食品専門店が人気を集めているほか、高級冷凍メニューを提供するレストランも出現。「上質な食事」に脱皮できるか? 【宇田川恵】 「食卓に出す時、『今日は忙しかったから、ごめんね』と謝ることが多い。そんな状況を変え、冷凍食品は豊かな食だという世界を開きたい」。仏発の冷凍食品専門店「ピカール」を運営するイオンサヴールの小野倫子社長はそう話す。 ピカールは2016年秋、東京都港区に初出店。先月、渋谷区に7店目を開設。どの店も客が絶えず、さらなる出店も計画中だ。人気は生地の状態のクロワッサン(10個入り、税抜き780円)。下ごしらえ済みの料理を自宅のオーブンなどで仕上げるタイプが多い。「料理の香りや焼きたてのパリパリ感など、食事の楽しさを感じてほしい」と小野社長は話す。