東京 — ニシマサヨシコさんの書類作業は、いくらやっても終らない。 彼女は、毎日こと細かに記録をつけなければならず、それ以外にも注意深くチェックし、押印しなくてはならない書類をたくさん抱えている。日々の会話、行動、食事の内容までもすべて記録するのだ。 これらの作業のうち、マーケティングのプロである彼女の仕事のためのものはひとつもない。すべて、子供たちの保育園に必要な書類で、彼女が出社前に片付けるものなのだ。 38歳のニシマサさんは、日本のほかの多くのワーキングマザーと同様に、仕事とは無関係の、しかし骨の折れる事務的作業を山ほど抱えている。このような作業は、彼女の働く機会を制限している。今、日本は、彼女のような女性にもっと働いてもらう必要があると、唱えているのにも関わらず、だ。 安倍晋三首相は、「ウィメノミクス」というキャッチフレーズの女性活躍推進戦略を提唱し、停滞する日本経済を活性化させ
![日本のワーキングマザー 妻の過大な負担・夫の過少な支援 (Published 2019)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/db994995c917f918cace4e118aceb6a79c931a00/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic01.nyt.com%2Fimages%2F2019%2F02%2F06%2Fworld%2Fja-xxworkingmothers-ss-slide-2TSX%2Fxxworkingmothers-ss-slide-2TSX-facebookJumbo.jpg%3Fyear%3D2019%26h%3D549%26w%3D1050%26s%3D3c0b4bb2133138acc628e7a2ac10cab50f06a1edb404f23ef6f0fefb170098e8%26k%3DZQJBKqZ0VN)