◇「言葉」に命かける米国人 今年も米国アカデミー賞発表の季節になり授賞式が全世界に向け放送された。今回の注目は8部門ノミネートの「ソーシャル・ネットワーク」と12部門ノミネートの「英国王のスピーチ」。2作品の事実上の一騎打ちとも言われた。しかし、蓋(ふた)を開けてみると作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞の主要4部門を「英国王のスピーチ」が獲得し圧勝という結果となった。 当然、授賞式で多くの時間を占めるのはノミネートされた作品の紹介。そしてドラムロールがあり大スターによる受賞作品の発表へと進み、観客席の受賞者が立ち上がって舞台に上がり受賞スピーチ。 これが結構長い。イメージとしては作品紹介と同程度の時間を受賞者のスピーチで使っている。しかもスピーチの内容は大体決まっていて、感謝の対象一人一人を実名で紹介するような謝辞が延々と述べられる。謝辞の連続と聞くと退屈しそうに思いがちだが、さすがに皆「