※コラム「統計備忘録」の記事一覧はこちら※ 今回はLINEST関数の使い方について説明します。Microsoft(R) Excelには統計計算の関数が幾つか用意されていて、LINEST関数もその1つです。Excel分析ツールの回帰分析も、この関数を使って計算しています。前回、欠損を含むデータを分析しようとしたとき、エラーメッセージに「LINEST関数エラー」と表示されていたことからも分かります。 LINEST関数は使い勝手の悪い関数です。理由の1つはLINEST関数の結果が配列で返されることにあります。関数の結果が配列になることをExcelでは配列数式と呼びますが、行列の積を求めるMMULTや、逆行列を求めるMINVERSEも配列数式に含まれます。 配列数式を利用する場合には、まず、出力される配列の大きさを知らなければいけません。LINEST関数の場合、配列は縦が1行か5行、横は説明変数の