青森県六ケ所村で試運転中の使用済み核燃料再処理工場について、事業者の日本原燃は30日午前、2月中としていた試運転の終了時期を6カ月延期し、8月にすると発表した。高レベル放射性廃棄物のガラス固化体をつくる試験が難航、廃液漏れなどのトラブルが相次いでいるのが原因という。延期は通算で16回目。 再処理工場は、国策である核燃料サイクル事業の最重要施設。原発で燃やした使用済みの核燃料から、再利用するウランとプルトニウムを取り出し、残った高レベル放射性廃棄物を高温炉でガラスと混ぜて「ガラス固化体」をつくる。93年に着工し、06年3月から試運転(アクティブ試験)に入っている。 ガラス固化体の製造試験が始まったのは07年11月。直後から炉の底に金属が蓄積する不具合が発生し、安定的な継続運転ができていない。昨年だけで、試運転の終了時期を4回延期した。 昨年12月には、炉をかき混ぜる真っすぐな棒がL字形