◇里山の再生も、トキの分散飼育生かせ--「人間の自然化、重要」 希少種を含め多様な生物が生息する七尾湾を実り豊かな「里海」にする方法を考えるシンポジウムが22日、七尾市の和倉温泉観光会館で開かれた。県、地元自治体、金沢大などでつくる実行委員会主催。学会における里海を取り巻く状況や県内外の里海づくりの事例が報告されたほか、七尾湾が人と自然の共生モデルとして独自例となりうる可能性を議論した。 「里海」とは、人手を加えることで生物の多様性と高い生産性を持つようになった沿岸海域を示し、人が海の生態系を壊すことなく付き合う持続的なシステムとして近年国際的注目を集めている。 基調講演で九州大の柳哲雄教授は里海の必要条件として「太くなめらかな物質循環」を挙げ、実現には「沿岸の住民が欲望を抑え、自然のリズムを正確に知る『人間の自然化』が重要」と語った。 また、奥能登の里山や里海の再生を進める金沢大の中村浩
【ローマ藤原章生】イタリアの有力紙「コリエレ・デラ・セラ」が同国で目立つ「引きこもり」を特集した。相談に来る親が急増しているという精神科医らの証言を基に、原因を探っている。 記事(11日付)は「イタリアの引きこもり(hikikomori)、東京のよう、何年も孤立する少年たち」と題され、社会面に大きく掲載された。刀を持った日本人の少年が乱雑な部屋でくつろぐ姿をイメージ写真として使っている。 ミラノ発の記事で、「昼は寝て、夜に冷蔵庫をあさり、インターネットと漫画だけの生活」、「過去半年、親に話したのは『ほっといてくれ』の一言」と約10人の事例を紹介。相談を受ける複数の精神科医が「100万人を数える日本ほどではないが、外のひどい世界から逃れ、閉じこもる子が多い」、「頭が良く創造性があるが内向的な10代に多い」と特徴をまとめている。著名な精神分析医が「私が知る事例では、過去2年で5倍に増えた」
年は明けたが、世界不況のまっただなかである。年賀を言うのもはばかられるような、厳しい正月だ。 問題は経済だ。単刀直入に言って、ここは政府の出番である。 民間調査機関の予測を平均すると、2年連続でマイナス1%成長だという。戦後の不況で最もきついものとなる。日本は500兆円経済だから、つまりは2年で10兆円の経済縮小だ。 赤字国債の累増は問題だが、いま政府が出なければ不況の深化は避けられず、財政再建にも悪影響をおよぼす。必要な財政出動をためらってはならない。 問題は何が「必要」なのかということだ。旧来型の公共事業に予算をばらまくのでは知的怠慢だ。 ◇新モデルを求める これから需要の増加が見込める成長分野に集中投資すべきなのは当然だ。高齢社会に対応した医療、介護、高齢者ケア、そして教育である。実際、米国で雇用が増加しているのはこうした分野だ。 だが、今後数十年にわたる「国のかたち」を考えれば、環
「コロンブスの卵」と言えばいいだろうか。「環境」と「エネルギー」に「雇用」をからめ、まとめて解決するオバマ氏の「グリーン・ニューディール」政策だ。 化石燃料に支えられた経済を守ろうとブッシュ政権は温暖化対策に背を向けてきた。にもかかわらず、別の理由で経済危機に陥ったのだから皮肉な話だ。 結局のところ経済は「生き物」である。多様な要素が絡み合う複雑系で、「脱温暖化は経済に悪い」といった単純な方程式は成立しない。それだけにオバマ政策の成否も未知数だが、現時点で大事なのは「環境も経済も」という明確なビジョンだ。 米国の温暖化対策の国際交渉への復帰も待ち望んでいたものだ。京都議定書以降の国際的枠組みを構築するまでに、あと1年もない。米国と、中国やインドなど主要途上国が「相手の削減が先だ」とけん制しあう不毛な議論はもう終わりにしたい。オバマ氏は温室効果ガス削減の中・長期目標も示している。中期目標の数
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く