航空料金やホテルの宿泊料金、ツアー旅行などではすでに一般的となった手法だが、ここ数年で様々なクラウドサービスが登場。値決めの根拠となるデータも豊富になったことで、提示する料金の精度が高まっている様子を描いた。 しかし、こうした潮流に真っ向から疑問を呈するのが星野リゾートの星野佳路代表だ。「若い世代にもっと旅してほしい」という思いを込めて「ベブファイブ軽井沢」を開業。宿泊者全員が35歳以下であれば、シーズンや曜日に関係なく、2~3人用の部屋に1室1万6000円で泊まれるようにしたのだ。 背景にあるのが、宿泊料金の変動が若い世代にとってストレスになっているのでは、という懸念だ。「本当は週末に泊まりたいが、高いので別の日を検討しようか」「もっと安いプランが出るかもしれない。様子を見てみよう」。客がそう悩むうちに、旅行自体を面倒に感じているのではないか、と考えたのだ。