市街地で発見される手榴弾(しゅりゅうだん)、頻発する暴力団同士の抗争…。何かと物騒なニュースが目立つ福岡県に対し、ネットでは最近、その治安の悪さを揶揄(やゆ)する「修羅の国」というあだ名が定着してしまった。いわば「ネタ」として面白がられている状態だが、ひとたび盛り上がると実態を離れてエスカレートするネットの性質を表す事例ともなっている。 ◇ 4月15日に報じられた、北九州市のJR小倉駅近くにある植え込みで手榴弾のようなものが発見された-とのニュース。各種掲示板やツイッターの反応で目立ったのは「さすが修羅の国」「修羅の国北九州では日常」などという書き込みだった。 「修羅の国」とは、往年の人気漫画「北斗の拳」に登場する、修羅と呼ばれる人間離れした暴力的な武闘家たちが始終殺し合っているというすさまじい設定の架空国家。福岡に対してこのあだ名が広まったのはここ2年