煙を上げて燃える「京都アニメーション」の第1スタジオ=令和元年7月18日、京都市伏見区36人が死亡、32人が重軽傷を負った令和元年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の初公判が5日、京都地裁で始まり、刑事責任能力を中心に検察側と弁護側の主張が対立した。双方の冒頭陳述を3回に分けて詳報する。被告が「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)」に至った経緯を明かした検察側の冒頭陳述の続きは次の通り。 ◇ 被告は(平成24年に起こしたコンビニ強盗事件で服役した)刑務所で違反行為を繰り返して懲罰を受け、統合失調症と診断された。受刑中も小説のアイデアを書きため、出所後の目標は「作家デビュー」としていた。 出所後は、生活保護を受給してアパートで1人暮らし。訪問介護・看護のサポートを受けながら精神科に通院。受刑前からの構想に、受刑中のアイデアを加えて小説を完