日曜日の夕方、近所に住む95歳の小母さんから電話があった。 小母さんは風邪をひいているようで、聞き取りにくいほどのガラガラ声で「お願いがあるの。私を助けてくれない?」と言われた。 小母さんは同じ敷地内に娘さん家族が住んでいるけれど、一人暮らし。同じ敷地内とはいってもかなり広い敷地なので、娘さんの家は我家の1本裏手の道路沿いで、小母さんの家は2本裏手の道路沿い。そして、小母さんの家と娘さんの家の間は畑で、50坪ぐらいの家なら4、5軒ぐらいは建つスペースがある。 すぐ近くに娘さんがいて、仲良く暮らしているのに私に「助けてくれない」なんて言われると「何があったのだろう」と、一瞬ドキッとした。でも、話を聞いてみると、小母さんにとっては真剣なことかもしれないけれど、私には小母さんらしいと、笑えるようなことだった。 それは、 日曜日は暖かかったけれど曇り空で、時々小雨が降るような日だった。小母さんは風