AR空間を構築する 「現実」であるカメラ画像の上に重ねるための、AR空間を構築することを考えよう。AR空間は、自分を中心とした球体の空間として捉えることができるだろう。この球体中に種々のオブジェクトを配置する。そしてiPhoneのカメラ機能を使って、その一部を切り取って表示するわけだ。 このようなことから、AR空間を実現するための技術としては、3D空間を取り扱うことが求められる。その実装としては、OpenGLを使うのが適当だろう。そこで、まずはサンプルアプリにOpenGL環境を組み込むとしよう。サンプルのプロジェクトには、ARViewというUIViewのサブクラスがある。このビューでOpenGLの表示を行うものとする。 UIViewでOpenGLの表示を行うには、まずビューのレイヤーとしてCAEAGLLayerを利用する。そして、OpenGLのコンテキストを表すEAGLConextを作成し