「何度見てもいい尻だ。太腿の間からよだれが滴れているぞ」 里沙子はいやっとでも言うように躰をよじった。 ブラウスを脱ぎ捨てると、驚いたことにブラジャーはつけていなかった。いや、つけてはいるのだが、胸のラインに沿った輪郭だけのオープンブラだった。 (えっ……この姿のままフライトをしていたの?) 美緒は目を丸くする。 (蒼井凛花著『夜間飛行』より) 入社2年目のCA・美緒は、ある日機長と先輩・里沙子との情事を目撃してしまう。信じられない思いでいた美緒に、里沙子からさらなる衝撃の事実が告げられる。それは、VIPに奉仕するCAを養育して提供する特殊組織「白ユリ会」の存在だった――。 機長の指示による強制的なセックス、CAがVIPの前で裸になるオークション、買われた先での性生活……あまりに大胆なストーリーの中にも滲む、CAという職業のリアルな現場や自然に溶け込む専門用語の数々。 蒼井凜花さんのデビュ