児童虐待の相談対応件数が多いのに、児童相談所(児相)が1カ所しかなかった大阪市が、北区のマンションに新しい児相をつくる計画を検討している。だが、マンション住民が計画に反対。市は児相の必要性を訴え、説明会を重ねているが、平行線のままだ。 住民「話が違う」 「児相の必要性はわかるが、ここにつくる必然性がわからない」「市は説明責任を果たしていない」 市が9月10日、北区菅原町の地上42階地下1階建てマンションで開いた住民説明会で、次々と反対意見が上がった。住民の女性(68)は「高齢者向け施設が付いているからマンションを買った。児相になるのは話が違う」と憤る。 市はこのマンションの超高層棟3階と低層棟の1~4階に、2018年度に児相を新設する検討をしている。昨年度、市の児童虐待の相談対応は4664件と全国の政令指定市で最多。しかし市の児相は中央区の1カ所しかなかった。4カ所の横浜市や3カ所の川崎市