これまで手洗いと並んで感染症予防の基本とされてきたうがいですが、インフルエンザ予防に関してはその効果が疑問視され、厚労省の推奨項目から外されました。というのも、インフルエンザウイルスは、のどの粘膜や気管支の細胞に付着してから比較的早期に、細胞の中まで侵入するからです。そこで私は、緑茶のカテキンによるインフルエンザ予防効果に期待して、緑茶のペットボトルを常に傍らに置いておき、1人診察するごとに一口飲むようにしています。 大谷義夫(おおたに・よしお) 池袋大谷クリニック院長 1963年東京都出身。89年群馬大学医学部卒業。東京医科歯科大学医学部附属病院、九段坂病院、 米国ミシガン大学留学等を経て、2009年、東京医科歯科大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授。同年池袋大谷クリニックを開院。医学博士。日本呼吸器学会専門医・指導医。日本アレルギー学会専門医・指導医。呼吸器内科のスペシャリストとして