産経新聞は2月8日付紙面で、沖縄県内の交通事故で「米兵が日本人を救出した」という未確認情報を伝え、それを報じない沖縄2紙を批判した記事について取材が不十分だったとして「おわびと削除」を掲載した。これまでにも当事者に取材しないまま、米軍や自衛隊に否定的な県内の動きを痛烈に批判する記事があった。
陸上自衛隊と米海兵隊による大規模な共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」は4年目だ。日本に上陸してくる敵部隊や敵の航空機、艦艇を日米で協力して撃退する訓練で、初年度と2年目は北海道や本州を舞台に行われたが、昨年と今年は九州・沖縄へ移り、台湾有事を念頭に置いた訓練であることが明確になった。 昨年は陸上自衛隊のオスプレイが石垣空港に着陸、また米駆逐艦が石垣港に入港し、市民らの抗議に発展した。今年は石垣に加えて宮古、与那国にまで訓練が広がり、昨年発足したばかりの「第12海兵沿岸連隊」(キャンプ・ハンセン)も参加する。 自衛隊の訓練や日米共同訓練は、絵空事ではない。実際に起こり得る事態を想定して軍事力を行使する「模擬戦争」が訓練なのだ。例えば、陸上自衛隊と米海兵隊との間のより古い共同訓練「アイアン・フィスト」は自衛隊の部隊が米カリフォルニア州へ出向いていたが、昨年から日本に移り、それも九州・沖縄で実施
沖縄県東村高江で米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリコプターが炎上した事故で、在沖米海兵隊は14日、機体の一部に放射性物質が使用されていると明らかにした。健康被害を引き起こす量ではなく、既に全量を取り除いたとしている。
「従業員をよく観察します」。障がい者雇用に力を入れるナガイ産業の砂川惠治代表はそう語る。同社が経営する居酒屋「三代目魚武士」で働く津波古郷さん(25)は自閉症を伴う知的障がいがある。小さな折り紙で鶴を折る姿に感心し、すし作りを任せようと考えた ▼手先が敏感で最初はしゃり(ご飯)を触れなかった。手袋をすることで握れるようになり、持ち前のまじめさと器用さでどんどん上達した。現在は人気メニューのギョーザを担当する店の主戦力だ ▼当初本人も周囲も「皿洗いしかできない」と思い込んでいた。やりづらいところはどこか。どう工夫すればできるのか。「いろいろ試してみることが大事」と砂川さんは説く ▼6、7日付くらし面に掲載された「障がい者雇用 企業の実践」でも障がい者が生き生きと働く姿が紹介されている。作業手順を改善したり、仕事ぶりを評価して任せたりすることで力を発揮している ▼障がい者の法定雇用率が2020
13日午後10時すぎ。「ヘリが集落を旋回している」という名護市安部(あぶ)区民の連絡を受けて同区に向かった同僚の西江千尋記者から、一報が入った。宜野座村での夜間訓練の取材を終えたばかりだったが、同じ違和感を覚え、安部に向かった。 同11時35分。本社から「沖縄本島東海岸にオスプレイが着水したようだ」との連絡。その後「津堅島沖」「浜比嘉島沖」などと携帯メールが鳴り続け、情報は錯綜(さくそう)。現場がどこなのか、雲をつかむような話だった。 14日午前0時すぎ、安部集落のすぐ脇の海岸に着いた。月明かりの下、海岸北側に広がる岩場がぼんやりと見えた。干潮で滑る岩場や水たまりを進むと、岩ではない影が一つ。「まさか」。黒い影に夢中でシャッターを切り、画像モニターを見た。身震いと怒りが一気に込み上げた。墜落したオスプレイの残骸(ざんがい)だった。 記者は私一人だけ。海面には数個の明かりが見えて、米兵の捜索
沖縄出身の脚本家、故金城哲夫さんが「ウルトラマン」を誕生させてからちょうど50年。特撮の円谷プロで1歳下の金城さんと苦楽を共にした後フリーになり、ウルトラヒーローシリーズ3作目「帰ってきたウルトラマン」を手掛けたのが、同郷の上原正三さん(79)だ。 2人のウルトラマンは対照的。金城さんが近未来のファンタジーとして描いたのに対し、「帰ってきたウルトラマン」は放送時の、1971年の東京が舞台。スモッグの空や工場地帯、ヘドロの海が戦いの場になり、時に怪獣よりも恐ろしい人間の心の闇もテーマになった。 特撮界に多大な足跡を残した上原さん。ウルトラマンと並ぶ特撮ヒーロー、仮面ライダーの誕生にも関わったというから驚きだ。米軍占領下の沖縄から上京し脚本家になるまでのいきさつや、ウルトラシリーズ屈指の異色作「怪獣使いと少年」に込めた願い、故郷・沖縄への思いまで、語ってもらった。(聞き手・磯野直) ■疎開船と
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