監督:ヤン・ヨンヒ 1997年。千住。そこに住む父(アボジ)母(オモニ)、そして長女・リエ(安藤サクラ)という構成の家族はひとりの男を待っている。 かつて地上の楽園として「在日朝鮮人」が希望を持って向かった国。25年前、北朝鮮の「帰国事業」で父の命で北朝鮮へと向かった長男・ソンホ(井浦新)が帰ってくるのである。 父の弟であるサムチョン(諏訪太朗)の尽力もあって、3ヶ月間の期限付きで、「治療」のために非公式に帰ってきた長男。彼は北朝鮮では治療できない「脳腫瘍」を患い、病が発覚して5年目に、日本の病院で手術を受けるために来日したのだ。家族は彼を温かく迎える。しかし、彼には「監視役」として一人の男(ヤン・イクチュン)がついていた。名前を「ヤン同志」という。 それでも、久しぶりの日本に、家族の家がある商店街を一歩一歩かみしめるように歩くソンホ。母との再会。そして一時の団らん。久しぶりの日本だが、監