予想以上のヌルヌル感 観る前は「また3時間近くもあるのかあ……三作に分けたんだから90分ぐらいにすればいいのに……」と正直うんざりしていたのですが、観終わってしまうと「はよ、続きを!」となってしまう傑作でした。 ピーター・ジャクソンはかっちりと『ロード・オブ・ザ・リング』を観てきたファンのために、その前日譚である原作を映画化しています。 何よりも僕が気に入ったのは、ロード・オブ・ザ・リングには希薄だった「冒険」の感覚が全編にみなぎっていることでしょうか。『旅の仲間』の序盤部分が大好きな人間としては、その部分が全編に拡大されているという感じでたまらないものがありました。 今回の主人公ビルボは、フロド同様殆ど無理やりガンダルフに冒険に誘われてしまうのですが、こちらはちゃんと自分の意志で冒険に乗り出しているのが頼もしい。そして、フロドが終始冒険を楽しんでいないのと違って(そりゃ、そうだ)、ビルボ