日曜日のこと、 日記にかくことがない と娘が言った。 宿題で出さなきゃいけないのに、 昨日なんにもしなかったし今日もなんにもしないし、 と。 なんにもしなかった? と、私はぎょっとした。 なにもしないで どうしてここまで家の中が散らかるのだ。 工作だ工作だ!と 昨日も今日もあれこれ出しては 切りまくって貼りまくっていたではないか。 にもかかわらず、 娘は提出用の用紙をつまんで、 こまったなぁとため息をつく。 私は苛立って、 「お出かけとか、買いものとか、 そういうことでもしないと日記かけないの?」 と言った。 「いつもと同じなんでもないようなことを拾い上げて 素直に書く、それが日記じゃないの? 日記かくために暮らしてんじゃないんだからさ」 と、さらに冷たく言い放つと、 娘は顔を歪めて、ぷりぷり泣き怒って、 夫のおこもり部屋に去って行った。 やがて、気を取り直した様子の娘が、 とびはねるよう