製造元の責任か、販売者の責任か ある企業が問題を起こした場合、元請けと下請けのどちらに責任があるのか、あるいは共に責任を負うべきなのか――。 最近あらゆる業界で増えている品質問題の根本的な原因究明のためにも、あるいは消費者保護の観点からも、そうしたことを真剣にかつ冷静に考える時代が来ているのに、メディアの矛先は立場の弱い下請けに向くケースが多く、その結果、社会的な批判は一方的に下請側に集まっている。 こうした事態に陥るのは、日本社会では、製造責任を重視し過ぎるあまり、「売り手責任」について重く考えない傾向があるからだ。それでは、抜本的な対応にはならない。 特に人の命に係わる製品で品質問題が発生した場合、消費者に対しての責任は一義的には売った側にあると筆者は考える。そして、再発防止策や未然防止策を考えていくうえで、製造側と販売側が一体となってトラブルの原因を真摯に究明していく姿勢が求められる
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