最近、宅配便のドライバー不足に対する、社会的関心が高まってきた。トラックドライバーは全体的に不足しているが、企業間取引のトラック輸送は一般消費者との直接的な関係は薄い。だが、ヤマト運輸や日本郵便をはじめ、宅配便はいまや日常生活に欠かせない身近な存在だ。近年では、ネット通販の利用者が増えてきたことも、宅配便のドライバー不足に対する関心を高めている一因と思われる。 国土交通省ならびに日通総合研究所の調べでは、国内貨物総輸送量は2016年度に46億トンで前年度比0.5%減。2017年度も同0.6%減と予測されている。このうち営業用自動車による輸送は、2016年度が29億トンで同0.4%増、2017年度は同0.0%の見通しである。国内貨物総輸送量は微減だが、営業用自動車に限れば、微増か横ばいといった状況だ。 ただし、営業用自動車を使う宅配便をみると、2015年度の取扱個数は37億4500万個で、こ