前立腺肥大症に伴う頻尿などの症状を改善する治療剤「ハルナール」を開発したのに、十分な対価を受け取っていないとして、アステラス製薬(旧山之内製薬)の元社員の男性(66)が、発明の対価として同社に10億円の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こした。 11日の第1回口頭弁論で、同社は争う姿勢を示した。 訴状によると、男性は医薬品の研究開発を担当。同社は1980年、男性を共同発明者の一人として特許を出願し93年から販売を開始。ハルナールは主力製品として全世界で約2兆円の売り上げがあったが、対価として約330万円しか受け取っていないとしている。