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小説に関するmonakaのブックマーク (3)

  • 酔い(上) - sekibang 1.0

    雨がコンクリートを打つような音でハッとなり、スジコスミオは意識を取り戻す。雨だと思われたのはシャワーから出る水が風呂場の床に吐き出される音で、スジコスミオは自宅の風呂場の椅子に座り、自分がTシャツを着たままシャワーを浴びていることに気がついた。だがなぜか下半身には何も身につけていない――スジコの自由の状態になった下半身にある、異性と契りを交わすための器官は硬く、強く奮い立っていた。まず、スジコはその奮い立つ様子に驚いた。なぜなら彼の股間に備わった、今では肉の串のようになっているそのシロモノは、ここ一年半ほどのあいだずっと“眠った”ままの状態で、小用を足す以外の用途に使えない柔らかな肉の塊に過ぎなかったからだ。ある身体器官としては不全であるとしかいえないその状態に陥った原因をスジコは精神的な理由だ、と人に説明していたが、説明の聞き手からすれば明らかに酒の飲みすぎだった――スジコよりも一回り年

    酔い(上) - sekibang 1.0
    monaka
    monaka 2009/04/25
    すごいすごいすごい!
  • 『ドナドナドーナドーナンダ』完全版vol.1 - Everything You’ve Ever Dreamed

    ハイクで書いていたヘナチョコSF独り言小説を全面的に改訂してまとめてみました。構想ゼロ・知性ナシです。 ↓ ↓ ↓ ↓ ○「ただいま」。人間ならきっとこういうふうに言うんだろうな。それにしても随分と待たせちゃったな。僕を育ててくれた人たち元気かな?いくつもの街を越えた虹色の蒸気パレード。花火の下で大きなビア樽が何個も転がっていたパーティー。懐かしいなあ。まだちょっと時間が掛かりそうだ。でも一人ぼっちにも飽きちゃった。ちょっと手を伸ばして覗いてみよう。 ■正午過ぎに俺がニトリで買ったベッドの上で目を覚ますと腹のうえにちょこっと乗った小さな黒ひげ人形が俺に「殺せ殺せ殺せ」と叫んでいた。俺は持ちうるかぎりの慈悲をもってそいつの首を右手、胴体を左手で持ち、俺が愛してやまない「ビッグマウス」を開栓する要領でそいつを捻じ切り、セブンイレブンの袋で作ったゴミ箱にぶちこむ。それから俺は携帯をいじって、俺の

    『ドナドナドーナドーナンダ』完全版vol.1 - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/10/31
    わくわくわく
  • 2008-04-11 - ぼんやり上手

    十六、エピローグ 千葉島に夏が訪れ、秋に変化し、そこに冬が忍び寄ったかと思うと、また春に取って代わられた。その単調な繰り返しがどれだけ続いたことだろう。 鈴木はサチコの残した髪の毛を桐の箱に入れ、押入れの奥深くにしまいこむと、季節の移ろいにも、日々の生活にも一切無頓着になっていた。 あの日以来、毎日の虚ろな気持ちをやりすごすため、仕事に打ち込み、週末も工場に通った。髪の毛を売りに来る娘たちの相手だけは、ほかの工員にまかせた。幸い、海外向けに醤油の輸出の話もきていて、工場の景気は上向いてきていた。仕事は山のようにあったので、それに没頭しているとしばらくはサチコのことを忘れられた。 しかし、集中力が途切れたときにふと、サチコがいなくなる前の晩のやりとりがよみがえることがあった。頭の中で、鈴木は何度サチコにあの時とは違う言葉をかけたことだろう。鈴木が「ずっとこの家にいなさい」と言うと、想像の中の

    monaka
    monaka 2008/05/26
    一気に読んだ!おもしろかった!!サチコ、よかった…!!
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