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ブックマーク / delete-all.hatenablog.com (36)

  • 私の異常なお見合い・覇王伝 または私は如何にして独身の自由をかなぐり捨て結婚を決意するにいたったか - Everything You’ve Ever Dreamed

    突然だが結婚することにした。来月から彼女と暮らす。籍を入れるのは来月上旬の予定。身内で不幸が続いているので、当面、式やパーティーはやらず、来年あたり、不幸のホップステップジャンプが無事着地して落ち着いたら、ささやかなパーティーをやろうと彼女とは相談している。プロポーズの言葉は二人だけの秘密。当事者以外が聞いても面白いとは思えないし。「結婚するかい?」「ハイ、キミとなら」。ね?面白くない。面白くないと言われればそれはそれで腹が立つが。 いままで彼女との結婚を考えなかったかといえばウソだ。僕は、語感からすると矛盾しているようなことを述べているように聞こえるかもしれませんが、筋金入りのインポテンツ。そんな病気を抱えたまま、嫁をもらうわけにはいかない。もし彼女に触れたとき、反応しなかったら彼女が可哀想だろう?。だから僕が病気に打ち勝ったとき、それがいつになるかわからないけれど、そのとき彼女がまだ僕

    私の異常なお見合い・覇王伝 または私は如何にして独身の自由をかなぐり捨て結婚を決意するにいたったか - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2011/07/23
    わー!おめでとうございます!すてきなご家庭をつくってくださいまし!!
  • 上司がパワポをはじめたら - Everything You’ve Ever Dreamed

    オリンピック女子フィギュアで世界最高峰の戦いが繰り広げられたあの日、僕は上司と最低レベルな消耗戦をぐだぐだと繰り広げていた。もともと当事者ではなかったのだが、昼休み、同僚の牛島君からの一の電話によって、当事者になってしまったのだ。彼の話は、今日部長と同行する予定だったがひどい胃痛だ、くそう無念だ、この日のために頑張ってきたのに畜生、君、代わりに部長のところに赴いてくれないかね、というものであった。苦悶な牛島君の声が不思議と明るい。同僚が困っているときに助けるのは当たり前だ。僕は彼の頼みを受け入れることにした。 ってそうはいくか馬鹿め、報酬は、見返りはないのか、牛島君に尋ねると、彼は、妹ならびに妹の学友たちとの合同コンパでどうです、と言う。僕が、まぶたの裏に彼のぺヤングソース焼きそばの容器に酷似した顔面を思い浮かべ、そこから彼の妹の顔面を想像し、午後は売切れる前にハワイアンバーガーをべな

    上司がパワポをはじめたら - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2010/03/02
    すごすぎる!!!!!!
  • \(^o^)/ヤター楽しい会社できたよー - Everything You’ve Ever Dreamed

    最初からおかしいと思ったんだと思ったときにはたいてい手遅れなんだと思ったのは目的地に向かう車でハンドルを握りアクセルを踏み込んでいるときだったりするから人生ってやり切れないと思う。数日前。「金曜の仕事がはやく終わったら林檎狩りへ行くぞ」と部長が言った。金曜は出張。部長の旧知の取引先と打ち合わせだ。同行する理由を尋ねると、部長は「物の営業って奴を見せてやる。お前は何もせず見ているだけでいい…」と言った。僕行く必要ないじゃん。カタカナだけでなく他人の顔色も読めない部長は「それよりも交通費がかかりすぎている。無駄はビシビシ、カットしていくぞ俺は現代のケイロオス・ゴーンだ…」と続けた。いや。だからさ。僕の出張、完璧に無駄なんだけど…という感じで五里霧中な出張が決まった。 「うおおお!」関越道を時速100キロで走る助手席で部長が叫んだ。「どうしたんですか?」「見ろ俺のケータイの電池がないぞ」「運転

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    monaka
    monaka 2009/10/20
  • RCサクセションが流れてた。- Everything You’ve Ever Dreamed

    熱心なリスナーでも熱狂的なファンでもなかった。事実、ライブ盤を一枚だけ持っているほかは、友達やレンタル店から借りてきてハイポジテープに吹き込んだものばかりだった。でも、あの瞬間に流れていたRCサクセションのロックが、ある人との出会いを与えてくれた。忌野清志郎の歌声が僕に与えてくれたんだ。そうだ。あのときあのロックンロールが繋げてくれたロックンロールに僕は、勇気を、もらった。 大学生の僕は歌詞もわからない洋楽ばかり聴いていた。高校のとき僕の母校で布教されていた「洋楽を聴く男=カッコいい男=女の子にモテる男」という間違った教義を敬虔な信者のように信じていたからだ。その教義を広めていた伝道師ボンクラ達(ウンコ数学部員一同)は高校はおろか大学に入っても誰一人としてガールフレンドがいないのに気付かなかったのが今でも悔やまれる。アルバムに挟まっている、アクセル・ローズを真似てバンダナを目深に巻き笑って

    RCサクセションが流れてた。- Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2009/05/08
    ガッツガッツ!
  • ジ・エンド・イズ・ザ・ビギニング・イズ・ジ・エンド- Everything You’ve Ever Dreamed

    「届かない思いや、報われない気持ちはどこへ行ってしまうのでしょうか」。僕の斜め前で青椒肉絲のピーマンを、解剖でもするような手付きで皿の縁へ避けていた総務のマヤちゃんが前触れもなくそう言うので僕は心を乱してしまう。言葉の末尾に半透明の疑問符のような曖昧さがあり、質問なのか独り言なのか、答えを求めているのかいないのか判断できなかったからだ。そして僕はなぜか遠く暗い宇宙を泳ぐ鯨のことを考え始めていた。 バカな宇宙人に手違いで拉致され、宇宙人A「キャトルミューティレーション!」宇宙人B「うわっキモ!地球人のアニメみたいな掛け声やめろよ〜」なんてコントの末にどこかの牛の身代わりにチンポコをくり抜かれ宇宙に遺棄された鯨。星の海を、行く先のない航海を、泳ぐ鯨。僕も宇宙鯨と同様に目的地を見つけられずにいる。 沈黙はいつも僕の背中を押す。なにか言わなければいけない気がしてくる。軽口で少女に陰毛の生えた程度の

    ジ・エンド・イズ・ザ・ビギニング・イズ・ジ・エンド- Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2009/03/28
    グッとくる…
  • あなたを・もっと・知りたくて - Everything You’ve Ever Dreamed

    部屋にいるとろくなことがないのでなるべく外出するようにしている。というのも、携帯の電話を切って部屋に潜伏していると、母から固定電話にかかってきて、先日お見合いした娘さんとはどうなった、鉄は熱いうちに叩け、などと言われるのが目に見えているからである。あるいは新聞、宅急便、牛乳屋、様々な集金人がやってきて、ピコーンと一回鳴らせば用は足りるというのに、追い込みをかけるようにピコーンピコピコピコピコピコーンと二度三度と呼び鈴を鳴らすのがわかっているからである。 電話が鳴っては、留守電に録音されていく母親の声を反論もせずにじりじりしながら聞いたり、呼び鈴が鳴っては、すばやく灯りを落としステレオやパソコンの音を絞り、息をとめ、集金人が諦めて去るのを待ったりという生活は精神的によろしくないので、当然至極な結論に至る。「部屋には戻らない=外出」。とはいえ、僕が部屋に戻らず、日列島のどこに潜伏していても、

    あなたを・もっと・知りたくて - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2009/02/11
    三途の川のこちら側ですが、その店はアウターゾーンの入り口ですよね…ミザリィ…
  • エンドレスサマー、ホープ - Everything You’ve Ever Dreamed

    煙草を吸わなくなってからかなりの時間が経ったけれど、あのころ毎日のように吸っていたホープの苦い味を一生忘れることはないと僕は思う。 真夜中に携帯電話が鳴って、浅い眠りの淵にいた僕はくいっと頭のうしろを引っ張られるようにして目覚めた。授業中。落書きだらけのコクヨ学習机を枕に居眠りをして教師からワイシャツの後ろ襟を引っ張られたように「くいっ」と。傍らでは一昨日から一緒に暮らし始めた「ゆきえ」が大きなオッパイを抱え込むようにして寝息を立てている。僕はまだ部屋にゆきえがいることに慣れていない。すーすーというゆきえの身体が発する音の寂しさは、僕に別れのときが近づいていると感じさせた。 こんな時間に鳴る電話がいい内容を運んできたためしがない。バイクで四トン車の下に突っ込んだクラスメイトの青い顔がよぎる。深く息を吸い込み、左の手のひらで宙を握ったり放したりして寝惚けた心と身体を繋げてからドコモを開く。液

    エンドレスサマー、ホープ - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2009/01/18
    西ヤンさんおめでとう!!
  • びゅーてぃふる塊魂 - Everything You’ve Ever Dreamed

    仕事納めの朝、総務のマヤちゃんが銀色の脚立を肩に担いで僕のところに現れた。目を合わせると顎で行く方向を示し、歩いていく。言葉もなしに。自尊心だけは人並み以上に高い僕は「Aカップ風情が、何を偉そうに」とデスクにあるローションティシューを一枚、乱暴に引き抜き、そのプルーンエキス配合の保湿成分に唾をペッと吐き棄てた。それからティシューを掃除のオバサンが嫌な思いをしないよう丁寧に丸いボール状にしてゴミ箱に捨て、子犬の愛らしい小走りでマヤちゃんを追った。 「今から神棚のお水、お酒、お札、縄を交換しようと思います」と脚立を担いだままマヤちゃんは言った。天井より少し低いところ、ミニバスケットのゴールくらいの高さの壁に神棚はあった。「しょうがないなあ」と言ってクールに肩車をしようとしゃがみこんだ僕をマヤちゃんは完全に無視して、脚立を乱暴にガチャンと置き脚を開いてセットすると、お酒を持って一段二段と登り、「

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    monaka
    monaka 2008/12/29
    セクシャル王子!!
  • 歯医者クライシス螺旋- Everything You’ve Ever Dreamed

    僕はくりかえす。いいこともわるいことも。馬鹿みたいに反省もなく僕はくりかえす。今日も。明日だって。そのとき僕と彼女の距離は十センチ。一時間後、僕は溢れた。 いい歯医者の評判を耳にする。腕がいい。若い。待合室がお洒落。ゴスロリがいる。それらが僕の舳先を変える要因にはならない。通っている歯医者を変更する気分を後押ししない。僕が通っているのは僕が生まれる前から街にある歯医者。薄汚れた白い三階建ての建物。地下の、埃っぽいガレージに古い外車を停めている院長が開業し、今は息子と親子でやっている。 そこは老舗で、地元に根差しているらしいけれど僕にはそれはどうでもよくて、重要なのは、重要というのは期末試験前に先生が赤チョークで下線をひきながら「おい!ここ試験にでるからな」と言うのと同じくらいに重要なんだけど、歯科衛生士ガールズが皆可愛くてスタイルがいいってこと。シンプルに言うと巨乳。 真っ先に対応してくれ

    歯医者クライシス螺旋- Everything You’ve Ever Dreamed
  • ニップル騎士団/「僕の知らない14人の男たち」 - Everything you've ever Dreamed

    グッドモーニング!今朝はid:Geheimagent、id:acidtank、そして僕によって結成されたニューウェーヴ・ファンク・バンド、ニップル騎士団の新しいナンバーをお届けします。黒人ブロガーによる男と女のビタースイートな恋を切り取ったリリックと魂の咆哮をボディ&ソウルで感じてほしい。すべての音楽を愛する人たちへこの新曲を捧げたい。それでは第一期ニップル騎士団の最後を飾る「僕の知らない14人の男たち」をお聴きください。あうあうあ〜。 ◆関連エントリ ・「石版!」 ニップル騎士団/写真 id:Geheimagent:20081116:p1 ・「ACIDTANK」 ニップル騎士団「MIZUMUSHIUnderneathTheHerLeg」 id:acidtank:20081116:p1

    monaka
    monaka 2008/11/16
    あうあうあうあ〜♪
  • 秋空の下オッパイは音楽を奏でた - Everything You’ve Ever Dreamed

    知らない公園に足を踏み入れる。「オートバイの乗り入れは禁止いたします」と書かれた看板の脇をぬけ煉瓦の敷き詰められた小路を歩く。シーズンオフの野球場に人気はなくて、野球場の円形に沿うかたちで小道は走っていく。球場外に設置された焦げ茶色の照明灯に時折出くわす。球場のゲートには「L」と「R」のアルファベットと数字が書かれたボードが掛けてあってそのすべての扉にカギがかけられている。隙間から見えるスコアボードには何も記されていなかった。夏の残骸。 僕はL‐5ゲートから少し離れたベンチに腰を掛けた。傍らに鎖で縛られた錆びたバスケットゴール。見上げた空は青く、薄く、静止した雲はカンバスに乾いた白の絵の具をこすったように淡かった。流れる空気はひんやりと冷たくて僕は息を吐き出し、それが白くならないことでまだ秋が終わってないと確かめる。僕の右手が僕のいうことを聞かなくなったのも、こんな秋の深まった空の下だった

    秋空の下オッパイは音楽を奏でた - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/10/31
    西ヤン……!
  • 『ドナドナドーナドーナンダ』完全版vol.1 - Everything You’ve Ever Dreamed

    ハイクで書いていたヘナチョコSF独り言小説を全面的に改訂してまとめてみました。構想ゼロ・知性ナシです。 ↓ ↓ ↓ ↓ ○「ただいま」。人間ならきっとこういうふうに言うんだろうな。それにしても随分と待たせちゃったな。僕を育ててくれた人たち元気かな?いくつもの街を越えた虹色の蒸気パレード。花火の下で大きなビア樽が何個も転がっていたパーティー。懐かしいなあ。まだちょっと時間が掛かりそうだ。でも一人ぼっちにも飽きちゃった。ちょっと手を伸ばして覗いてみよう。 ■正午過ぎに俺がニトリで買ったベッドの上で目を覚ますと腹のうえにちょこっと乗った小さな黒ひげ人形が俺に「殺せ殺せ殺せ」と叫んでいた。俺は持ちうるかぎりの慈悲をもってそいつの首を右手、胴体を左手で持ち、俺が愛してやまない「ビッグマウス」を開栓する要領でそいつを捻じ切り、セブンイレブンの袋で作ったゴミ箱にぶちこむ。それから俺は携帯をいじって、俺の

    『ドナドナドーナドーナンダ』完全版vol.1 - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/10/31
    わくわくわく
  • 和牛特上カルビの夜にウメーシュ - Everything You’ve Ever Dreamed

    ショートケーキにホイップされたクリームを従えて乗っかっている苺や、ハンバーグの横でバターにまみれて人参・インゲン・コーンとつるんでガロニ顔している馬鈴薯や、駅前にある定屋のネギトロ定に付いてくる茶碗蒸しの底にいる銀杏はピリリとスパイスの効いた小さい宝物みたいなもので、僕は最後の最後まで大事に取っておいて期待を最大限に膨らませてからべるようにしている。炭火焼肉屋の網上煙下唯我独尊宝物は特上カルビ。それを惜し気もなく迷いのない初球打ちでひょひょいとべてしまう口元を眺めながら僕は当にこの口元と同じ遺伝子を持っているのかと疑ってしまう。 長年勤めた仕事を辞めた母の慰労で焼肉をべに行ったのはこの夏の終わり。僕がオーダーをチャチャっと済ませたところに母が切り出す。「焼肉を奢ってくれるなんて珍しいわね。何を企んでいるの?金?あんたにあげる金は一円もないわ。そういえばこないだ生命保険に入ったっ

    和牛特上カルビの夜にウメーシュ - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/10/21
    いいなあ、ほんとうにすごいなあ。
  • 部長がキャバクラに誘ってくれてから1時間が過ぎました。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    午後6時。戦いのゴングは鳴る。ゴングは中ジョッキがぶつかりあう乾いたガラスの衝突音。ゴヅチーン。衝撃が古代シダ科の葉脈のように僕の痛んだ腰の隅々に響き渡っていく。テナントビル三階に入っている居酒屋がコロシアムで、膝が付いてしまうような小さな正方形のテーブルがリング。青コーナーが部長で赤コーナーが僕。乾杯の際の不幸な事故を装った僕の殺人中ジョッキパンチを「なんだ今日のお通しは?貝か?何の貝だ?おい?」ダッキングで部長が軽くかわし、僕の拳は宙を切る。そこに部長が反則吐息カウンター攻撃。「ブフゥー!。今日のビールは格別だなあ」。知るか。臭い。この若気が致命傷になって生ビールを飲むふりをしながら鼻を塞ごうとする動作が僅かに遅れ、臭気の侵入を許してしまう。テーブルの飛び越えて流れこんでくる匂いはピザに似ていた。脇なのか口なのか頭皮なのか。発生源を特定しようとする試みは数秒の抗戦ののち、戦意と共に永遠

    部長がキャバクラに誘ってくれてから1時間が過ぎました。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/10/16
    きれいなお姉さん先生がいる整体に通えば一石二鳥じゃないですか!いや本当にお大事に…
  • ケータイ小説的日記「ボクオッパイ」 - Everything You’ve Ever Dreamed

    削除。

    ケータイ小説的日記「ボクオッパイ」 - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/09/27
    ケータイで読んだ!
  • ドラえもんオッサン - Everything You’ve Ever Dreamed

    今月最強クラスの憂の馬鹿野郎がヒュプノス様に飛び蹴りを喰らわせてどこかにすっ飛ばしたらしく僕は眠れないまま朝を迎えた。明け方の暗闇を斜めに切る雷雨。雷鳴と稲光の競演。雨音を背景にカーテンで織り成される光と影のショーを僕は万年床の上に体育座りでブリーフを震わせながら眺めていた。我が家には雨戸を閉めたり鍵をかけたりといった習慣がないのでお天気ショーはひょっとしたら隣人よりも近い距離にいる。虫や雀が飛び込んでくるのもしばしばで、さすがに今はもう喜んだりすることはなくなったけれど子供のころは闖入者のたびに弟と二人で大喜びしたものだ。カブトムシは僕ら兄弟にとってクロマティ級のスーパースターだった。「兄ちゃんカブトムシだー」「ぷうぷぷそれコクワガタだよバーカ」 小学生のとき僕ら兄弟はドラえもんが大好きで、父親に頼みこみ、部屋に二つ並んだ押し入れの上段に布団を運びこんで寝ていた。ある晩、弟が僕の頭上に

    ドラえもんオッサン - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/09/23
    「お化けに食べられちゃったらごめんな。」ここ、この考え方…子供のときを思い出してぞくっとしたYO
  • 透けブラ少女は空を翔る - Everything You’ve Ever Dreamed

    事故を告げる電光掲示板。僕はホームから夜空を眺めた。人身。遅延。予め組み込まれた橙色の文字列が素知らぬ顔で左から右へと秋風のなかをすり抜けていく。左から右へ。橙色のドット。駅員に詰問する会社員風の男。弁明する腕章を巻いた駅員。喧騒。ヘッドフォンをして気長に電車の到来を待つことにした僕に、女性が「なにがあったんですか」と尋ねてきた。僕は電光掲示板に映しだされた文字をそのまま声にして繰り返した。音のないヘッドフォンを介した僕の声はやけに無機質で遠く、あの掲示板の親戚みたいだった。ヘッドフォンの音量を上げる。プライマル・スクリームの「ロックス」が僕に飛び込んできた。 「ロックス」が収録されていたアルバムは出来損ないのストーンズみたいだった。カート・コバーンがショットガンで頭をぶち抜いたあの年の秋、大学生だった僕はダメストーンズをCDウォークマンに入れてヘビーローテーションしていた。あの日も何かの

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    monaka
    monaka 2008/09/17
    天使がおる…
  • 暇なオッサンがまたまたステンドグラスをつくってみた - Everything You’ve Ever Dreamed

    天気がよかったのでビールを飲みながらベランダで寝転んでいた。空は突き抜けるように青く、雲ひとつなかった。「夏も終わり…」「厳しい残暑…」。昨夜。近日中にプロ野球のスター選手との熱愛が発覚するに違いないお天気お姉さんが涼しげな顔で夏の終わりを言葉のなかに刻んでいた。昨夜。FMヨコハマからは森山直太朗の歌が流れていた。「夏のおーわーりー」。僕よりもずっと年下なのに「お姉さん」なんて見栄を張り、嘘を付いている奴の言うことなんて僕は信用しない。森山直太朗はよく知らないけれど、そのフレーズは「さくら(独唱)」幻の四番だろ。さくらは春だ。 この青い空を見ろ。夏の予感で満ち満ちているじゃないか。蝉の鳴き声もまばらだ。9月だって?6月の間違いだろう?シックスナイン間違ってるだろう。お願いだ。そう言っておくれよ。何か大きな世界システムみたいなものが僕を騙しているって言っておくれよ。何もやってないんだ。恋。コ

    暇なオッサンがまたまたステンドグラスをつくってみた - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/09/06
    空がすごくいいです!!!いちいち缶ビールが!転がっている!
  • まごころを、キミに - Everything You’ve Ever Dreamed

    お気に入りの真心ブラザーズがインナーイヤフォンの片方から流れ出すとぷるぷるとしてキミはいつも嬉しそう。キミに宣言されなくても僕にはわかっている。キミのフェイバリットソングが「ポプラ」だって。ポプラ。シングルカットもされていない地味な、だけど穏やかな気分にしてくれるいい曲。酷い二日酔いでデスラー総統みたいな青い顔をした僕は、「飛鳥了って男なのかな?女なのかな?」「水着着なくなった優香に意味ないよね」「上がってんの?下がってんの?オッエエオエエッーッ」「今月のキャンキャンの表紙、どれがエビちゃんなの?」と適当な軽口を叩いて横目で呆れているキミの機嫌を伺いながらパパパッとドラマに出てくる天才外科医かマジシャンみたいな手馴れた手付きを華麗に披露して、月賦で買ったiPodnano8ギガ(色:ブラザーブラック)を操り「ポプラ」を探す。 電源オン。クリックホイール。シュり、クリッ。お目当て発見。クリッ。

    まごころを、キミに - Everything You’ve Ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/08/29
    ブラザーブラック
  • メロウ - Everything you've ever Dreamed

    午後3時。新宿は真夏の陽射しとビルの群れに飲み込まれたオフィスや飲店からの排熱と多種多様な店頭から流れる音とで巨大なスチームコンベクションとオーディオシステムのなかにいるような状態で、嫌でも汗がたらたらと噴き出してくる。既に仕事を終えていた僕はルールに則って会社に連絡を入れようとワイシャツのポケットからケータイを取り出しアドレス帳の「く」のページを開き「クソ会社」にカーソルを当てて通話ボタンを押す。ププププ。会社の代表番号は総務に繋がっていてわが社の誇るAカップガールマヤちゃんが電話をとる。「たった今、八戸でプレゼンを終えて新幹線に飛び乗ったところ。ちょっと定刻に戻るのは無理なので直帰するから部長に伝えておいてもらえるかな。ホワイトボードも消しておいて。それとお土産買えなかったけどえぇんか?えぇんか?あとさマイミクの件だけど…」「わかりました。結構です。お疲れ様」マヤちゃんは照れ屋なので

    メロウ - Everything you've ever Dreamed
    monaka
    monaka 2008/08/07
    文章から蜃気楼が見えるぜ…あんさんは歌舞伎町の夜王や!