東日本大震災から、もうすぐ5年。東北などの各県では今も復興事業が継続中だ。人々の感じたことをわかりやすく伝えるコンテンツともいえるマンガはこの年月を、また人々を、どう描いてきたのだろう。 大震災を機に生まれたマンガの作品群は当初、マンガ家たちが自らのキャラクターなどを使って応援メッセージを発するものから始まり、次第に、被災した非日常の経験を描いたもの、原発事故を描いたものへと推移していった。だが、今なお連載が続く作品は決して多くない。 昨年10月まで連載され、東京電力福島第一原子力発電所(1F)の解体工事現場のリポートとして注目を集めたのが、「いちえふ 福島第一原子力発電所労働記」(講談社モーニングKC)だ。 作者の竜田一人さんは「自分が経験したものは描き終えたので、いったん休みにした。また働きに行けたら続編を描きたい」と話す。 それまで東京近郊の知人の会社にいたが、震災後、「どうせなら被