爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入した問題で、製造した小林化工(福井県あわら市)は11日、服用して入院中の1人が10日に死亡したと発表した。性別や年齢などについては現時点で公表できないとしている。同社によると、1錠に混入した睡眠導入剤の成分は5ミリグラムで、通常の睡眠導入剤の最大投与量の2・5倍にあたるという。 【写真】睡眠導入剤の成分が混入し、意識消失などの被害が報告されている小林化工の経口抗真菌剤=同社提供 また同社が厚生労働省から承認された製造手順に反し、製造過程で目減りした成分を補充したことが、県への取材でわかった。その際、誤って睡眠導入剤を入れる二重のミスをしたという。県は医薬品医療機器法違反の可能性があるとみて調査している。 同社は11日、混入した錠剤を処方された患者数が364人とし、すべて特定して服用中止を求める連絡を終えたと発表した。県によると、健康被害を訴える人は