タグ

2020年7月26日のブックマーク (1件)

  • 大山エンリコイサム展 夜光雲

    星の明るさには等級がある。1等星は6等星の100倍も明るい。明るい星は名前がある。シリウスやヴェガは星座にもなる。暗い星も無数にあり、その背後には宇宙の闇がある。有名で明るい星も、無名の暗い星も、表象された星座の星も、表象されない孤独な星も、宇宙はすべてを包み込む。星の様ざまは人間の歴史や社会の様ざまに似ている。気づかれない路上の落書き。美術館にある立派な芸術。その様ざまに似ている。でも星は点にすぎない。明るさは様ざまでも、かたちは様ざまでない。具象性がない。他方で地上のかたちは名前や意味にまみれている。言語や領土に分割されている。私はあいだを見る。宇宙と地上のあいだの空。雲。雲には名前も意味もない。フォルムだけがある。半固形のかたちは緩やかにつながってちぎれる。ただ雲にも様ざまがある。宇宙と空のあいだの少し高い雲。エアロゾルが氷化した少し硬い雲。夜に青く白く光る雲。星でも雲でもない雲。夜

    大山エンリコイサム展 夜光雲