前回記事:「日本は『セクハラ炎上』にあまりにも無頓着だ」 ジェンダー表現に気をつけるようになったきっかけ ――ネットの企業広告炎上について伺う前に、中川さんに1つ伺います。中川さんは、パンチの効いた雑誌の記事をリライトしてWebニュースにする時に、ジェンダー表現で気をつけていたことはありますか? 中川:ジェンダー表現は、ものすごく気をつけていました。理由は、配信したニュースが炎上するのは嫌だから。 俺が編集をしている『NEWSポストセブン』では、『週刊ポスト』『女性セブン』『SAPIO』本誌に掲載された記事をネットに掲載しています。『女性セブン』は、何の問題もなく雑誌からWebに転載できるんですよ。もともと雑誌の記事が女性視点で書かれている。女性が弱者だという前提に基づいて書かれているから、リライトの必要がない。 でも男性読者の多い『週刊ポスト』を転載する際には問題が出る。誌面で「死ぬまで