これまで私は女優の(ましてやアイドルなどの)フアン的立場は通過してきませんでした。しかし、喜寿を迎えた昨年、孫が持ってきた週刊誌で目にした吉木りさ嬢に私は目を奪われたのです。老眼鏡を掛け直してまで彼女の写真ページを見ている事実とその胸の高ぶりを孫ら家族に気取られぬよう、普段発揮しないほどの集中力を要しました。目を奪われた後にはすでに心まで奪われておりました。幾ばくかの年金と若いころの蓄えをもって、金太郎飴のようにどこを切っても単調な毎日をただ死に向かって繰り返すだけのそれまでの日常ががらりと変容したのです。街頭テレビのような白黒だった景色が、地デジの総天然色になった心地でありました。息子がかつて、キャンデーズというお嬢ちゃん達の熱狂的なフアンとなり、折角入った大学での学業もそこそこに、悪友らと揃いの法被を纏い全国各地を追っかけていた時期がありました。私はそれを呆れと諦観をもって眺めていまし
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