台北駅からバスで15分。台湾大学の前のごった返した通りのバイクをかきわけ、少し坂を登り、緑あふれる細道をしばらく歩いたところにその村はある。寶蔵巌(ほうぞうがん)国際芸術村だ。 14のスタジオを有し、地元民が運営するカフェやホステルなどを使いながら、世界中のアーティストが創作をしながら暮らせる「アーティスト・イン・レジデンス」の場となっているこの村。多くの人が訪れ、アートと共に写真を撮っていくような、台北の隠れた観光地の一つにもなっている。 この寶蔵巌国際芸術村は、かつては台北市内の貧しい人がたどり着く、小さな集落だった。違法建築が立ち並ぶ、無秩序で危険な場所であり、台北市政府からも非常に「問題視」されていたのだ。そんな廃墟寸前だった集落が、台湾屈指の国際アート村になれたのはなぜか。 寶蔵巌国際芸術村のディレクターである、キャサリン・リーさんはこう語る。 「この場所は、住民が勝ち取った歴史
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