ビジネスの現場でも見かけることの多くなったスマートウォッチ。葬式のような厳粛な場でも着用したいという人たちもいる。ITガジェットジャーナリストの土屋亘氏は「そもそもアリ/ナシの二元論で考えるものではない。スマートウォッチの本質は『ものそのもの』ではなく『使い方』にある」という――。 アップルウォッチを着けて採用面接に行った日のこと 5年ほど前のことだ。ある企業の新卒採用面接の前に友人とお茶をしていた。 彼は、筆者の腕に着けていたアップルウォッチ(Apple Watch)を指差し、こういった。 「それ、大丈夫なの?」 当時はまだ、スマートウォッチがいまほど浸透していなかった。それに「カジュアルなもの」という世間の認識を抜け出せていなかったから、新卒採用面接にはふさわしくないという空気感が確かにあったように思える。 そういったスマートウォッチに対する偏見に対し、やり場のない憤りを覚えた。 どう