愛知県岡崎市の生理学研究所は12日、脳に外部から弱い電気刺激を与えることで、かゆみを抑制することができたと発表した。「薬よりも副作用が少なく、将来的にアトピー性皮膚炎の効果的な処置などにつながる可能性がある」としている。 中川慧研究員(現・広島大院助教)らによると、大脳皮質の感覚運動野に同様の弱い電気刺激を与えることで、痛みが緩和されることが知られている。研究グループはこの感覚運動野が、かゆみも感知することに着目し、刺激でかゆみも抑制できると考えた。 実験は成人14人の頭に簡易な通電装置をつけ、人によっては感じない程度の電流(1ミリアンペア)を15分間流して感覚運動野を刺激した。そのうえで、薬剤で腕にかゆみを引き起こし、感じ方を9段階で申告してもらった。 その結果、電気刺激を与えない時に比べ、かゆみの感じ方が弱まったり、感じる時間が短くなったりすることが確認できたという。 研究グループは「