「オーバーツーリズム」という言葉、このところ、耳にする機会が増えています。 去年1年間に国内を訪れた外国人旅行者は過去最高の3119万人。観光地にとってはありがたいお客様ですが、習慣やルールの違いが原因で地元住民との間で軋轢が生じ、問題となるケースが増えています。こうした状況がオーバーツーリズム、観光公害とまで言われているのです。 北海道美瑛町では、観光客が記念撮影しようと畑の中に無断で立ち入り、問題となっています。観光、農業、双方がうまく共存していく方策はないものか。苦悩する町の現状を報告します。(旭川放送局記者 山田裕規) 北海道の中心部に位置する美瑛町。 なだらかな丘が連なる美しい景色で知られます。 晴れた日には遠く大雪山系の山々も望め、まるで絵画のような光景が広がります。 人口1万人ののどかな町ですが、昨年度訪れた観光客は226万人。近年は、韓国や中国などアジアの国々の旅行者にも人