酒場が少なく屋台もない。東京発のブームも不発…「立ち飲み不毛の地」。長らくこんなありがたくないレッテルを貼られてきた名古屋ですが、近年これを返上するような変化が起きています。10年ほど前から旧来の立ち飲み屋とは異なる個性を持った店が少しずつ登場してファンを獲得。その人気を受けて、ここ数年は新規オープンが相次ぎ、立ち飲み屋中心の横丁ができたりするようになっています。 筆者は先ごろ、『名古屋の酒場』という書籍を出版。街を徹底的に飲み歩き、“大きな変化”を実感しました。ブームの中心にある店舗の特徴や取り組みを通して、変化の要因や現状を紹介していきます。 …とその前に、名古屋の酒場事情の全般的な傾向について紹介していきましょう。実は、立ち飲み屋ばかりでなく、名古屋は酒場自体があまり多くはありません。愛知県の飲み屋(酒場、ビヤホール、キャバレー、ナイトクラブ)は約1万1600軒。20歳以上の人口10
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