こんなに良い選手たちが、なぜ移籍金ゼロでやって来るのか。欧州のサッカー界では驚きの声が上がっているという。日本人への関心がこれほど高まったことはないだろう▼20代前半の日本代表選手が先月、相次いで海を渡った。イタリア1部リーグの名門インテル・ミラノに移籍した長友佑都選手の活躍も刺激になったに違いない。プロのキャリアを海外でスタートさせる若手も出てきた ▼欧州各国のリーグで戦う選手は今や20人を超す。昨年のワールドカップ南アフリカ大会でベスト16入りしたことで評価がぐんと上がり、アジア・カップ優勝でさらに弾みがついた▼移籍金ゼロの背景には、Jリーグチームの多くが海外進出を後押ししていることがある。契約を1年とするなど移籍に配慮してきた。海外のクラブには信じられない「商売下手」だろうが、選手にとっては挑戦の機会が広がる ▼クラブの戦力が落ちても、サポーターが海外を目指す選手を温かく送り出し