多数決は「マイノリティを切り捨てろ」と信じ込ませること 工藤勇一氏(以下、工藤):本(『子どもたちに民主主義を教えよう』)の帯にも「多数決の問題点はわかりますか?」と書きましたが、学校の先生たちは小学校から平気で多数決を使っていますよね。 多数決を使うということは、「マイノリティを切り捨てろ」ということを信じ込ませているんです。だから民主主義にはならないんですよね。「誰1人置き去りにしないで」と言っている、その本人である先生たちが教室で多数決を使うわけですよ。 ここに疑問を持てなかったのは、日本における民主主義はかたちだけ外国からもらったものだからです。つまり、第二次世界大戦が終わって、「民主的な国に変わらなきゃいけないよ」「より民主的な国になってください」と、与えてもらったものだからですよね。でも民主主義って、かたちだけあってもどうにもならないんですよ。 この本にも書いてありますが、ドイ