ロスジェネはいま ロストジェネレーション。略してロスジェネ。 1990年代後半から2000年代前半の「就職氷河期」に社会に出た世代の呼び名として、日本社会に定着している。そう言ってもいいだろう。 バブル崩壊後の景気低迷期、「失われた10年」に新卒が重なり、希望の職業に就けないまま、非正規、無職となった。そんな若者たちは「氷河期世代」や「不遇の世代」とも呼ばれた。 彼ら、彼女らが今、注目されている。なぜか。 2千万人ともされるこの世代は今や40歳前後となったが、いまだ少なくない人々が不安定雇用にとどまり、低賃金にあえぎ、親と同居し、家族を持てず、将来に不安を抱いている。つまり、何も解決していないからだ。メディアでは「アラフォー・クライシス」や「中年フリーター」といった新たな呼び名も付いた。 ロスジェネがかかわる問題は多岐にわたる。 この世代が就職活動をしていた頃、若者の不安定雇用は、『自己責