米IBMの研究部門は8月7日(米国時間)、コグニティブチップ「SyNAPSE」を発表した。これは、人間の脳に着想を得て開発したチップで、今後数年で人間の脳のように右脳と左脳の両機能を備えたコンピューティングインテリジェンスを実現していくと見通しだという。 IBM Researchの研究チームが同日、英文科学誌「Science」に「SyNAPSE」の発表を行った。SyNAPSEは、これまでコンピューター分野が追求してきた言語や分析など左脳的な働きに加え、右脳の神経細胞のように働くチップを組み合わせたもの。 神経細胞側は感覚やパターン認識を可能にし、従来の左脳的機能との組み合わせによって人間の脳のようなチップを目指す。これまでのコンピューターがデータの処理にとどまっていたのに対し、データの変換、さらには学習が可能になり、データ量が増えて学習が増えるほど認識が改善するという。「過去70年続いてき