先のエントリーには自分の予想を超える反応をいただいた。頭の中では「情報系」の若手を特に想定して書いていたのだが、文章ではそこがちょっとわかりにくかったことを反省している。日本語圏引きこもり問題は、学問の分野によってずいぶん状況が異なると思う。 反省を込めて、情報系の分野が、自然科学系に比べてなぜドメスティックになりがちか(日本語圏内に引きこもりがちか)、考えをまとめてみたい。 情報系がドメスティックになりがちな理由を端的に言えば、研究の「価値」がコンテクスト依存だからだと思う*1。数学との大きな違いは、実世界において意味のある計算をしなければ、価値のある研究とみなされにくいことである。しかし、どんなものに価値があるかは、文化や国の背景によっても異なる。*2 そういった背景を抜きに、「こんなアルゴリズムを作りました。走らせたら早いです。」というだけでは、論文としてあまり評価されない。 そんな
International Solid State Circuits Conference(ISSCC) 2008のテーマは「System Integration for Life and Style (生活とスタイルのためのシステム集積化)」である。ISSCCで消費者を強く意識したテーマが選ばれるのはめずらしいが、半導体技術の進展に伴う、高効率化や機能統合、マルチコア、大容量のフラッシュメモリーストレージなどの可能性を、いかにユーザーの生活を豊かにする機能に結びつけるかは今日の大きな課題である。多機能携帯電話やUMPCなど、新しいタイプのデバイスに対する消費者の関心が高まる中、非常にタイムリーなトピックと言える。本稿ではテクニカルセッション初日の午前中に行われた4本の全体セッションの中から、特に生活やスタイルへのインパクトに焦点を当てたMicrosoft Researchのプリンシパルリ
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