能登半島地震で亡くなった人々の死因が31日、警察庁の分析で初めて明らかになった。多くが「圧死」だが、「低体温症・凍死」も全体(222人)の14%にあたる32人に上った。厳寒地の被災地で救助を待つ間に死亡した可能性が高い。うち30人は半島北部の輪島市と珠洲(すず)市に集中しており、道路寸断による救助の遅れが影響したとみられる。 「道路や救助の状況によっては救えた命だったかもしれない」。警察の依頼で被災地に入った日本法医学会石川県派遣団の一人、高塚尚和(ひさかず)医師はこう話す。高塚氏は1月6~8日の3日間、輪島市で22人の遺体検案に当たり、9人の死因を低体温症と判断した。倒壊した家屋に閉じ込められていた例が多かったという。