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ブックマーク / business.nikkei.com (167)

  • 教育勅語はなぜ必要か

    などと暴言を吐いたことが伝えられている。 発端は、東京電力福島第一原発事故で今も帰れない自主避難者について、国が責任を取るべきでは、との記者の問いに対して、今村大臣が 「人の責任でしょう。(不服なら)裁判でも何でもやればいいじゃないか」 と発言したことだった。 この後、記者と大臣の間で口論になり、大臣は冒頭で紹介した言葉を残した上で、会見を一方的に打ち切って退出している。 最近は、こういうことが起こると、即座に動画が出回る。 YouTubeで「復興大臣」を検索すると、7分ほどの会見の動画がヒットする(こちら)。 見ると、最後の1分ほどのところで、大臣は、 「なんという君は無礼なことを言うんだ」 「撤回しなさい」 「二度と来ないでください君は」 「うるさい」 と、強い口調で記者を叱責している。 この時の模様は、いくつかのテレビ局からニュース映像として配信されている。 なお、書き起こしのテキ

    教育勅語はなぜ必要か
  • 森友学園報道が下世話な理由

    連日メディアを騒がせている森友学園関連のニュースに、果たして、どんなスタンスで向き合ったら良いのかについて、この10日間ほど、あれこれ考えていたのだが、いまだに結論が出ない。 たぶん、うまい答えは見つからないのだと思っている。 とりあえず、今回は、この事件がどうしてこんなに騒がれているのかについて考えてみることにする。 森友事件については、当初から 「あからさまな人格攻撃じゃないか」 「とてもじゃないがマトモな政治報道とは思えない。ただのスキャンダリズムだ」 「登場人物のキャラが立っているから、テレビ用の画面(え)になりやすいというだけのことで、ニュースとしてはベタ記事レベルのネタに過ぎない」 「こんな事件を掘り下げるより、もっと人員と予算を割り当てるべき取材先はほかにいくらでもあるんじゃないのか?」 「北朝鮮が大変なことになっているのに、こんなことに時間を費やすなど正気の沙汰ではない」

    森友学園報道が下世話な理由
    morobitokozou
    morobitokozou 2017/03/31
    “テレビのしつこさと疑り深さと下世話さと、揚げ足の取りっぷりの醜さは、そもそも政府の上の方にいる人たちが質問者をバカにした態度と、国民への説明を鼻で笑うマナーから派生したものだ”
  • 仰げば尊し、わが社の恩

    先週の今頃、いわゆる残業時間の上限を100時間未満とすることで労使の話し合いが一致したというニュースが流れてきた(こちら)。 様々なソースをあれこれ読み比べて確認してみたのだが、このニュースを伝える文章は、どれもこれも、どこからどう見ても、あらゆる点でどうかしていて、私の感覚では、マトモに読み進めることができない。支離滅裂過ぎて意味が読み取れないというのか、すべての前提があまりにも異常過ぎて、うまくアタマが回らないのだ。 だって、労使が合意した残業時間の限界点が「過労死ライン」を超えた先に設定されているって、これ、死んだ人間だけが受け取れる死亡保険金を担保に借金をするみたいな、ジョークにしてもあんまり悪趣味でしょうが。 最初に前提部分の話をしておくと、私は、今回の労使間の議論の源流にある「働き方改革」という言葉が、すでにして異様だと思っている。 「働き方改革」は、第3次安倍内閣のもと、20

    仰げば尊し、わが社の恩
  • 「嫌われヒラリー」は、ハーマイオニーだった

    アメリカでも日でも、「正論」を語り、ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)を意識した発言をする人は「インテリぶっている」「嘘つき」「隠し事がある」と嫌われる――今回の米国大統領選挙戦を現場で追いかけ、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』を著した渡辺由佳里さんが、「ア・ピース・オブ・警句」でお馴染みの日経ビジネスオンラインの人気コラムニスト、小田嶋隆さんと語り合います。(文中敬称略) 小田嶋隆(以下小田嶋):渡辺さんの『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』を読ませていただいて印象的だったのが、トランプの「インテリっぽさを極限まで減らした選挙活動」の威力と、ヒラリーのものすごい嫌われっぷりです。 渡辺由佳里(以下渡辺):トランプのような、ある意味やんちゃな“ガキ大将”とは反対に、“優等生”って、「いい子ぶりっこ」として、からかわれたり嫌われたりするじゃないですか。ファーストレディになっ

    「嫌われヒラリー」は、ハーマイオニーだった
  • 「教育勅語」を愛する人々

    3月14日、ということは、いまこの原稿を書いている現時点から数えて2日前に相当するのだが、その3月14日に開かれた会見の中で、文部科学大臣の松野博一氏が、不可思議な見解を漏らしている。 松野大臣は、教育勅語について、憲法や教育法に反しないような配慮があれば「教材として用いることは問題としない」と表明したのだ(こちら)。 なんとまあ不用意な発言ではあるまいか。 念のために解説すればだが、教育勅語は、既に効力を失った教材だ。 というよりも、教育勅語は、単に効力を失ったのではなくて、より積極的に、教育現場から「排除」され、「追放」された過去の亡霊だ。歴史上の悪夢と申し上げて良い。 事実、この勅語に関しては、「憲法の理念に反する」として1948年に衆議院で「排除決議」が採択され、あわせて参議院でも「失効決議」が採択されている。 してみると、このたびの松野大臣の発言は、一旦国会の場で、「憲法の理

    「教育勅語」を愛する人々
  • 「なあなあの善意」という感染症

    前回はインフルエンザを理由に、お休みをいただいた。 このたび私が罹患したインフルエンザは、B型というタイプで、症状と経過は、最初に診断してくれた医師の説明通りで、具体的に申し上げると、A型に比べてそれほど高い熱が出ない(今回私が記録した発熱は、何度か到達した38.9℃止まりだった)半面、タミフルが効きにくく(実際、ほとんど効果を実感することができなかった)、症状が一進一退で、完治に時間がかかったということだ。 おかげで、まるまる5日間、発熱と頭痛で苦しんだ。まあ、私が暗示にかかりやすいということだったのかもしれない。 そんなこんなで、先週は、当欄をはじめ、週内に設定されていたスケジュールをまるごとキャンセルして、1週間仕事をしなかった。 で、休養十分でリフレッシュできたのかというと、それがそういうことにもなっていない。 むしろ、休んだ分だけ、再起動が億劫になっている。 これは、毎度、正月や

    「なあなあの善意」という感染症
  • 教育ニ関スル戯言

    大阪に一風変わった幼稚園があって、そこでは園児たちに毎朝教育勅語を朗唱させている--というこのお話は、2年ぐらい前に、ツイッターか、匿名巨大掲示板経由で知った。 揃いの園服を着た園児たちが軍歌を歌う動画も見たことがある。 動画は、私の好きなタイプのコンテンツではなかった。 というよりも、YouTubeに上がっているムービーをひととおり視聴して、私は息苦しさを覚えた。 とはいえ、この段階では、この塚幼稚園という大阪市淀川区にある私立幼稚園の教育方針について、あえてコメントすることはしなかった。私立の教育施設が、どんな教育方針を採用しているのであれ、基的には他人が口を出すべきことがらではないと考えたからだ。 あなたの皿に乗っている棒状の材が芋虫でもソーセージでも、私は関与しない。 当方が目をそらせばそれで済む。 世の中には、趣味に合わないものや、見ていていやな気持ちになる出来事がたくさん

    教育ニ関スル戯言
  • 独裁の果てに兄は果つ

    2012年の4月に、風来坊のお兄ちゃんを応援する気持ちで描いた絵です。セリフ部分にちょっと手を加えました(著者) 金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された。 事件の背景には、不明な点が数多く残されている。とはいえ、氏がマレーシア・クアラルンプールの空港で倒れて死亡したことははっきりしている。今のところ、複数の北朝鮮関係者による毒殺とされているようだ。 日経済新聞が韓国の情報機関、国家情報院(国情院)の当局者の話として伝えているところによれば、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が、マレーシアで殺害されたとみられる異母兄、金正男氏について「嫌いだ。除去しろ」と述べ、殺害の実行命令を下したのだそうだ(こちら)。 なんと。 当にこんなことが起こるとは。 あまりに荒唐無稽でいまだに信じられない。 まるでデキの悪い80年代の香港映画の中の、笑わせる意図で作られながら描写が残酷過ぎて誰も笑わな

    独裁の果てに兄は果つ
  • サル山に降臨する人々

    なんというのか、会社組織で働いた経験が浅いので、現実に、組織で働く人たちがどんなふうに日々をやりくりしているのかについて、実感を伴って考えられないのだ。 先日来国会で取り上げられて特に大きな反響を呼んでいるのは、文科省を退職した後輩の文科省職員の天下りのあっせんを仲介していたと言われる、嶋貫和男氏のケースだ。 2月7日に開かれた衆院予算委の集中審議の中で、民進党の小川淳也議員が、顧問報酬について 「月2日勤務で1千万円か」 と質問すると、嶋貫氏は、 「社に出向く回数は基的にそう」 「金額はその通り」 と答え、委員や傍聴人からはどよめきが起きたのだそうだ(こちら)。 たしかに、月に2日の出勤で、年収1千万円の顧問料報酬を得る契約のあり方は、一般人の感覚からあまりにもかけ離れている。 「労働への対価」というよりは、「便宜供与に対する現金授受」と解釈した方がずっと飲み込みやすい。それほどべらぼ

    サル山に降臨する人々
  • 「クラッシャー上司」が米国を率いる

    トランプ新大統領が就任して、2週間弱が経過した。 この10日間ほどのうちに、これまでの米国の常識からは考えられなかった大統領令が矢継ぎ早に発令され、そのうちのいくつかは、米国のみならず世界中に混乱を引き起こしている。 中東・アフリカ7カ国からの渡航を制限するトランプ氏の大統領令について、従う必要はないとの考えを司法省に伝えていたサリー・イェーツ司法長官代理が解任されたのだ。 報道によれば、イェーツ氏は、オバマ前政権下で司法副長官を務め、トランプ政権になっても政権側の意向で長官代行を務めていた。彼女は、1月30日に今回の大統領令が合法であるとの確信が持てないとし、司法省は擁護しないとの見解を明らかにした。で、自身の見解を明らかにしたその1時間後に解任された。 なんと電撃的な人事であろうか。 まるでテレビ用演劇プロレスの人事往来シナリオそのものではないか。 ホワイトハウスは、解任にあたって発表

    「クラッシャー上司」が米国を率いる
  • やがて悲しきファーストペンギン

    1月23日、東京都の小池知事の政治塾を運営する政治団体「都民ファーストの会」が、夏の東京都議会議員選挙に向け、最初の公認候補として4人を擁立し、あわせて同会が地域政党として活動を始める旨を明らかにした。 「都民ファーストの会」という会派名(あるいは「政党名」だろうか)に小池百合子さんらしさを感じる。この場合の「らしさ」とは、あえて標語にするなら 《あざとさと わざとらしさと いやらしさ》 という、どうにも人工的なとってつけたようないかものくささのことで、要するに私は、この種の目新しい言葉を政党の名前として担ぎ出してくるこの人のマナーに、そこはかとない忌避感を抱いたわけです。 その忌避感の詳細についてはおいおい説明するとして、今回は、昨今の政治の中で使われているいくつかの新しい言葉について、それらの言葉が好んで用いられる理由を考えてみたいと思っている。 「都民ファースト」のようなにわかづくり

    やがて悲しきファーストペンギン
  • 「なめんな」と言われる立場になってみよ

    神奈川県小田原市で、生活保護を担当する職員らが、「保護なめんな」などとプリントされた揃いのジャンパーを着用して、生活保護家庭を訪問していたことがわかった(こちら)。 わかりにくいニュースだ。 「何を言うんだ。わかりやすいニュースじゃないか」 と思った人もいることだろう。 が、このニュースは、受け止める側の考え方次第で、様々な読み取り方が可能なところが眼目で、その意味では、むしろ、わかりやす過ぎると言うべきなのかもしれない。 まず、見出しを見るなり、 「なんという非道な仕打ちだろうか」 と、そう思った人がいるはずだ。 そういう人たちにとって、このニュースは、市職員による生活保護家庭への非道な仕打ちと受けとめるほかに、解釈の余地のない、大変に「わかりやすい」ニュースだったことになる。 けれども、反対側には 「保護なめんなのどこがいけないんだ?」 と思っている人々がいる。 揃いのジャンパーを作っ

    「なめんな」と言われる立場になってみよ
  • たぶん、もう、どうにもとまらない

    「共謀罪」の成立が現実味を帯びてきている。 時事ドットコムニュース(こちら)によれば、 《共謀罪「一般人は対象外」=菅官房長官 菅義偉官房長官は1月6日の記者会見で、いわゆる「共謀罪」を創設するための組織犯罪処罰法改正案を20日召集の通常国会に提出することについて「政府が検討しているのはテロ等準備罪であり、従前の共謀罪とは別物だ。犯罪の主体を限定するなど(要件を絞っているため)一般の方々が対象になることはあり得ない」と述べ、理解を求めている。 》 とのことだ。 共謀罪を盛り込んだ法案については、野党などの反対で、これまでに3回廃案となっている。昨年9月の臨時国会でも、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の関連審議を優先させるなどとして、法案提出が見送られた。 今回の共謀罪成立への4度目のチャレンジは、2020年のオリンピック・パラリンピック開催をにらんで、政府が、不退転の決意で臨んでいると

    たぶん、もう、どうにもとまらない
    morobitokozou
    morobitokozou 2017/01/13
    ネットからの引用と紙からの引用で表示の仕方を分けてるのか
  • おせちと紅白がイマイチなわけ

    毎年思うことだが、正月が短くなっている。 はじめにこのことを思ったのは、おそらく10年ぐらい前……と、書いてしまってからあらためて考え直してみるに、これは10年前どころの話ではない。私が正月の短縮化傾向に思い当たった最初の機会は、30年は昔の話だったはずだ。 なるほど。 私の脳みそは、どうやら、はるか昔のできごとや記憶を、なんでもかんでも「10年前」というふうに決めてかかる省略術を身に着けはじめている。このことはつまり、私が、10年以上前の経験について、真面目に考える気持ちを失いつつあることを意味している。 とはいえ、実際のところ、30年前の出来事であろうが、15年前の記憶であろうが、私個人にとっては、どっちみち「昔のこと」であるという意味で大きな違いは無い。このあたりのあれこれを厳密に峻別してみたところで、私のクオリティー・オブ・ライフのどこかの部分が具体的に改善されるわけでもない。だか

    おせちと紅白がイマイチなわけ
  • カジノ法案という“増税策”(小田嶋隆):日経ビジネスオンライン

    カジノを中心とした統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ法案)が、12月6日の衆議院会議で可決され、7日から参議院で審議入りした。 衆議院での審議時間は、わずか6時間足らずだった。 この点(審議の時間が十分でなかったこと)について 「国会軽視だ」 「審議不足だ」 という批判の声があがっている。 国会を言論の府であるとする建前からすれば、もっともな批判だ。 とはいえ、与党が3分の2以上の議席を占め、与党外からも賛成にまわる勢力(維新の会)が合流している以上、どんな手順で議論を進めたところで、採決の結果は動かない。与党側が、審議を尽くしたという外形を整えるために、それなりの審議時間を費やしたのだとしても、結果として法案が変更なしに可決されるのであれば、実質的に何が変わるわけでもない。 つまるところ、われら有権者が、政権与党に単独で議決可能な数をはるかに上回る議席を与えている以上、いま起

    カジノ法案という“増税策”(小田嶋隆):日経ビジネスオンライン
  • インチキメディアの時代到来

    医療情報サイト「WELQ」の記事が11月29日以来、非公開になっている。 WELQを運営しているディー・エヌ・エー(社:東京都渋谷区、代表取締役兼CEO:守安功)の説明によれば、掲載記事の信憑性について医療関係者から疑義が寄せられていることを受けての措置だという(日経電子版のニュースはこちら)。さらに日(12月1日)、社長名で「9つのキュレーションメディアの非公開化と社長の減俸処分」を発表した(こちら)。 まあ、当然ではある。 というよりも、数日前からの経緯を踏まえて考えるなら、配信停止の判断は遅すぎたと言って良い。 私がこのたびのWELQについてのニュースを知ったのは、例によってツイッターのタイムラインでの騒ぎを通してだったわけなのだが、考えてみればこのこと(私がツイッター経由でこのニュースに触れたこと)自体、WELQが引き起こしている状況と無縁ではないのかもしれない。どういうことな

    インチキメディアの時代到来
  • 「売り言葉に買い言葉」に閣議決定が要るか?

    差別の問題は、簡単ではない。 誰かが特定の言葉を発したことをもって、ただちに差別と断定できるのかというと、必ずしもそうは言えない。 文脈によって、あるいは、その言葉を使った人間と使われた人間の関係によって、言葉の持つ意味は、いつでも、微妙に変化するものだからだ。 当然、差別の有無についての判断も、ケースバイケースで、その都度、個別に、その言葉が使われた特定の文脈とワンセットの事案として評価されなければならない。 ここまでは良い。 私自身、画一的な基準で強要されるいわゆる「言葉狩り」には、反発を感じることが多い。 つい先日のアメリカの大統領選挙でも、トランプ氏を勝利させることになった要因のひとつには、前世紀以来アメリカ社会を席巻してきた「ポリティカル・コレクトネス」に対する、合衆国国民の反発があったと言われている。 つまり、洋の東西を問わず、誰かの言葉尻をとらえてそれを大勢でよってたかって批

    「売り言葉に買い言葉」に閣議決定が要るか?
    morobitokozou
    morobitokozou 2016/11/26
    “文脈を踏まえた具体的な差別批判に対して文脈から切り離した抽象的な反論をぶつけるケースには、はじめてお目にかかった”
  • ダブルバインド、それもひとつの選択肢

    「駆けつけ警護」という言葉が気になっている。 最初に聞いたのがいつだったのかについて、正確な記憶はもはや残っていないのだが、とにかく、はじめてこの言葉を耳にして以来、ずっとモヤモヤした気持ちをかかえている。 なぜ気になっているのかというと、日語として明らかに「変」だからだ。 虚心に「駆けつけ警護」という一組の術語を聞いて、普通の日人が考えるのは、 「駆けつけない警護があるのか?」 ということだ。 ん? 考えない? なるほど。 まあ、たしかに、いちいちこういう突っかかり方をする私のような男は、あるいはひねくれた日人というべきで、普通の日人は特に大きな違和感を抱かないものなのかもしれない。 でも、私はモヤモヤするのだな。 「駆けつけ警護……ってことは、その裏側に駆けつけない警護みたいなものを想定しているわけなのか?」 と、私は第一感で、そういうリアクションをする。 私だけではない。私の

    ダブルバインド、それもひとつの選択肢
  • レゴが「ヘイトスピーチ阻止」に立ちあがった

    以下、離脱投票(今年6月23日)近辺の同紙一面見出しの数例だ。 「移民が住宅危機に火をつけた」(今年5月20日) 「移民の恐怖で離脱支持急増」(同6月14日) 「政治家が揉める間にまたトラック一杯の欧州からの難民がイギリスに」(同6月15日) 注:同紙は後日、この見出しに当初掲載されていたトラック荷台上の難民の画像が欧州ではなく、イラクやクウェートから入ってきた難民であると訂正している。 憎悪を煽ったとして問題となった最近の事例は、EU離脱手続きの開始には議会の承認が必要、との判決を下した3人の高裁判事の個人名と顔写真の下に同紙が打った「国民の敵」という見出し付きの一面である。EUからの離脱、ひいては移民流入の阻止を妨害した「悪者」を吊るし上げるような論調は、「まるで1930年代のナチス・ドイツのようだ」と読者の強い反感を買った。ソーシャルメディア上で批判が広がったほか、新聞と出版業界によ

    レゴが「ヘイトスピーチ阻止」に立ちあがった
  • 「日活ロマンポルノ」主演女優・白川和子の葛藤

    時は1971年。カラーテレビの普及などにより映画が斜陽の時代を迎え、観客が減る映画館になんとか人を呼び戻そうと、名門・日活が起死回生を狙って手掛けたもの。それが「ロマンポルノ」だ。 それまでのピンク映画とは違うという触れ込みだったが、それでも、過去に石原裕次郎や小林旭、吉永小百合ら大スターたちと映画を作っていたスタッフにとって「10分に1回、セックスの場面を作る」などといったルールは、にわかには受け入れがたいものだった。

    「日活ロマンポルノ」主演女優・白川和子の葛藤