「社会安全政策」を受講した学生から、「犯罪は増えていて凶悪化している、と思っていたのは間違いだったと分かりました。誤解をする人が多いのはなぜでしょうか?」という感想・質問が毎学期寄せられます。 平成元年から30年までの犯罪の推移を、警察の刑法犯認知件数*からみてみましょう。 「刑法犯」、「認知」とは? 刑法犯とは、刑法に定められている殺人、窃盗、詐欺などの犯罪のことです。 認知とは、被害届などにより、警察が、犯罪が発生したことを知ったことを意味します。 刑法犯の認知件数は、昭和期は120万件から150万件で、平成元年には160万件台でしたが、急増し、平成14年に280万件を超えました。その後減少に転じ、平成30年には約82万件と、平成元年の半分、ピーク時から7割以上も減っています。 侵入窃盗(家に入って物を盗むドロボウ)は、平成元年の23万件から、平成30年には6万件余りにまで減少していま
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