なわけですが、私は朝から明治の出版史料の翻刻作業の一日でした。 日本出版学会の歴史部会のメンバーを中心にした、出版史料の会という小さな研究会がありまして、もう4年ほど前から年に5回くらいのペースで、こつこつと出版関係業者の組合の設立願などを翻刻していました。質量ともに単行本一冊出せる程度のものがたまったので、今出版に向けて、今まで起こしたものをあらためて共通のフォーマットのもとに整理しなおしているところです。 僕の担当しているのは、明治24年に出された東京地本彫画(じほんちょうが)営業組合の規約改正願。東京都公文書館所蔵の史料です。以前一通り翻刻し、周辺のことを調べて発表してあるので、そのときの草稿を元に、起こし間違いや読めなかったところを再確認しながら、旧仮名・旧漢字を新仮名・常用漢字に直していきます。読めていないところのうち地名などは(組合員の名簿があるのでたくさん古い地名が出てくるの