「この10年間、自民党政権が少子化対策を遅らせたという自覚はあるか」。民主党政権で厚生労働相だった立憲民主党の長妻昭氏は、かつて所得制限を強硬に主張して子育て支援を縮小させた自民党の責任を問いただした。 首相は「保育の受け皿整備や(3〜5歳などの)幼児教育、保育の無償化を進めた。少子化対策関係の予算は大きく伸びている」と待機児童の減少の成果を強調。それでも少子化を食い止められない問題については「これからを考えていかなければならない」と述べるにとどめ、過去の政策判断への反省はなかった。 自民党は「子育ては一義的に家庭が担うもの」との社会観から、民主党政権が「子どもを社会全体で育てる」との理念で所得制限をなくしたことに反対していた。長妻氏は「子どもの育ちを社会全体で応援すると言ったら自民党から『(旧ソ連の)スターリンか』と批判された」と子ども手当創設時を振り返り、今になって所得制限撤廃を言い出