「一強多弱」「野党がだらしない」、こういった皮肉屋気取りの言葉が往往にして安倍政権の不正義を隠蔽するための無理筋の正当化に過ぎなかったり(安倍政権に不利なニュースにおいてほど、このようなコメントをみかけるが、安倍政権の不正と野党はなんら関係がない)、根拠薄弱な状況判断(これまた往往にして安倍政権支持者による希望的観測が多い)によるものであることが多いが(あるいは野党支持者による自虐の快楽)、こういったことはすべて、安倍政権の不正を正当化するものではない。仮に野党が一つの例外もなくどうしようもないとして、安倍政権が不正をおこなってよい理由はないし、そもそも自民党政権が安倍政権である必然性はない。「安倍政権しか世界で認められていない」といった称揚はたんなる嘘であり(世界での評価は極右政権である)、トランプに追従する首相の姿勢は、正義にしても安全保障にしても持続性にしても、有効とは言い難い。経済