世の中には2種類の人間がいる。 外国の料理を 現地そのままの仕様で出してほしいと思う人間と 日本人の口に合うようにちゃんとアレンジして欲しいと思う人間だ。 これに関してはどっち付かずの人というのはあんまり存在しなくて、わりとどちらかにはっきり分かれる気がする。 ただし前者の、現地そのまま派は圧倒的に少数派だ。 だから外国料理を提供するほとんどの飲食店は、いかにして日本人の味覚にフィットするアレンジを加えるかに躍起になる。 現地の味、を標榜していてもそれはその実ちゃっかりアレンジを施されている事が普通である。 大手の規模の大きいレストランは、当たり前だがマスがターゲットだから、大多数の日本人の嗜好に合わせるアレンジというのは最優先課題とも言える。 逆に現地そのまま派はごく少数だから、そういう好事家を主なターゲットとする店は都会の片隅にひっそりと小規模でゲリラ的に存在する。 いわゆるニッチマー