近年の大手私鉄各社による通勤向け着席サービス(以下「通勤ライナー」)の拡大には目を見張るものがある。2015年12月7日の京浜急行電鉄(京急)による朝上り「モーニング・ウィング」運行開始を皮切りに、首都圏大手私鉄各社による「通勤ライナー」に大きな注目が集まり始めた。 これより2日早い12月5日には、京成電鉄(京成)「モーニングライナー」「イブニングライナー」が座席定員制自由席から座席指定制へ変更されるとともに、京成船橋駅へも停車するようになり、関西でも同日から南海電気鉄道(南海)・泉北高速鉄道の「泉北ライナー」が運行を開始した。 そして、2016年3月26日のダイヤ改正では、それまで夕方~夜間の下りのみだった東武東上本線「TJライナー」の平日朝上り便2本の新設と、小田急電鉄(小田急)「ロマンスカー」の海老名駅・伊勢原駅停車が開始された。 「通勤ライナー」運行拡大が本格化 今年に入り、3月2