トークイベント『成田亨を語る』の第2部、成田流里(成田亨夫人)編の、続きです。 清水「公の場ではあまり語られないですが、実は成田さんは、左手に障害をもっておられたんです」 流里「主人は、生まれは神戸ですが、父親の仕事の関係で、赤ん坊の頃に青森に移り住んでいます。 周囲の不注意で、囲炉裏の中に左手を突っ込んでしまって、中指、薬指、小指の3本が、握ったままくっついてしまったんです。思春期の頃、左手の手術を受けたそうです。お腹の皮膚をケロイドになった指に移植するものでしたが、失敗でした。 左手のことでは、「かったい」と呼ばれて、いじめられました。でも、絵が上手いということで、徐々にいじめられなくなったらしいです」 「かったい」とは、ハンセン病=癩病(らいびょう)の患者のことを指した昔の差別言葉だそうだ。ハンセン病者は、容姿の一部が変わってしまうことがあり、ハンセン病者でなくても、変形した容貌、身
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