2007年01月27日 「揺らぐ近代――日本画と洋画のはざまに」展 当方の2007年展覧会初めは、京都国立近代美術館にて開催中の「揺らぐ近代――日本画と洋画のはざまに」展。昨年秋に東京国立近代美術館で行なわれていたのがこちらに巡回してきたもの。 近代日本の絵画界隈において「日本画」と「洋画(西洋画)」という二つのジャンルが存在してきたことはよく知られているところ。前者は日本に伝統的に存在してきた画材や技法を使って描かれた絵画、後者は明治維新以後に欧米からやって来た画材や技法を使って描かれた油画と、さしあたりは定義できるだろう。で、この区分は、例えば美術大学の学科区分や、あるいは各種美術団体(日展とか)の部門分けなどで、現在でもなお厳然と存在するわけであるが、実際にこのような区分が、上記のごとき教育や制作-展示上のカテゴリーという実務的な分野において制度として確立したのは、19世紀末から20